MIYAGI Green Coast Project|みやぎグリーンコーストプロジェクト

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グリーンコーストプロジェクト
協定企業の社会貢献活動

Partner's Report Vol.3

「もっと早く出会えばよかったと言えるほど、良いことしかない活動です」キューアンドエー株式会社 宮城本店事業推進本部長 小川美嘉様

継続が大前提。従業員と共に学びながら次世代へ

キューアンドエー 未来へつなぐ杜

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南三陸町とキューアンドエー様のご縁は、東日本大震災から3年が経った2014年7月に遡ります。加盟・運営にも携わっている「みやぎコールセンター協議会」の復興支援活動で、宮城県志津川高等学校(現在の南三陸高等学校)へ研修で伺ったのがその始まり。以降、「ビジネスマナー」と「キャリアステップ」2つの研修を毎年開催し、就職・進学のサポートを継続して行なっているとのことです。

協定エリアは、大震災後からご縁のあった南三陸の地

キューアンドエーはコールセンター運営を中心に、さまざまなICTトータルサポートソリューションでお客様のQuestionにAnswerを提供する、『感動共有企業』です。
この活動を知り、参画するための準備を始めたのは2022年の秋でした。2005年に宮城・仙台で稼働し始めて18年、雇用者数も1,000名を超える大型拠点となったことが契機に。SDGsに積極的に関わるためにも、「今の私たちに何ができるのか?」と調べていたなかでの出会いでした。
協定を結んだエリアは、東日本大震災後の活動でご縁のあった南三陸町の約0.3haです。当社にとっては2022年、南三陸サテライトオペーレーションセンターを開設した地でもあります。
大震災を経験した私たちだからこそ、防災の観点をより強く重視。次世代に繋ぐための防災林の保全活動を、従業員と共に学びながら、継続して行っていくことを何より大切な目的としてスタートしました。

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夏と冬の年2回、ボランティア活動のバスツアーを開催

初めてのボランティア活動は2023年7月に、同年11月にも同じく仙台からのバスツアーを開催しました。参加者は従業員とそのご家族です。現地では宮城県森林インストラクター協会の方の指導をいただきながら、大人も子どもも一緒に体を動かしました。
7月は、クロマツの成長を妨げる雑草やクズのツルなどの下草をメインに除去。11月に訪れた際にはその下草刈りに加え、クロマツ自体の枯れた下枝をノコギリで切り落とす作業を実施。植えただけでは勝手に育ってくれない、植樹から年数が経つことに伴い保育作業の内容も少しずつ変わっていくなど、実際に体験しながら学ぶことができました。

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クロマツを元気に成長させるため、枯れた下枝をノコギリで1本1本切り落とす作業には、見た目以上の大変さを感じた方が多かったとか。とはいえ、始まってみれば皆さん夢中で作業に集中。一面に生えていた下草やツル植物の除去も終え、協定エリア内の景色は見事にすっきり。作業の大切さと達成感を共有できた、貴重なひとときとなったようです。

従業員との一体感が生まれ、ご家族にも良い影響が

参加者の募集については月1回のランチミーティングなどでも話題にし、PR活動を重ねました。本当に集まるか最初は不安もありましたが、終わってみれば「良いことしかなかった」というのが本音です。
一番の収穫は、従業員との一体感や成長を感じられたことです。従業員数が増え、またコロナ禍では社員交流会や大型イベントもずっと難しかった状況で、この機会を通じ、地域課題に積極的に関わることが社会貢献にも繋がっていることを、一人ひとりが実感できました。

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海岸防災林のボランティア活動の後は、「道の駅さんさん南三陸」へ。人気の海鮮丼を食べ、地場産品を買物したり、隈研吾氏がデザイン設計した震災伝承施設「南三陸311メモリアル」などを見学。最後は、地場産業活性化を目的に設立された「南三陸ワイナリー」も訪問。「私も参加したい」「次はいつ?」など小川さんへの嬉しい問合せがすでにあり、良い効果を実感しているとのことでした。

それは働くという限られた枠を超えた従業員同士の意識の向上、個人の生きがいややりがいにも通じるもので、自己欲求の充足や学びだけでなく、地域社会への関心の高まりにも寄与するものでした。
CSR面では、従業員のご家族を加えることにより、そのお子さまやご両親にこの会社を知ってもらい、被災地の今を知ってもらうことにも繋がった。参画して本当に良かったです。

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自社ブランドの価値を上げる、絶好の“広報活動”として

この活動は、自社ブランドの価値を上げる絶好の“広報活動”ともいえます。企業メリットはそれぞれにあると思いますが、社内外に間違いなく効果を発揮する活動です。『感動共有企業』を理念に掲げる当社としては、今後もこのような具体的かつ実行性のある行動に取組み、社会的責任を果たしてまいります。
一方では、協定手続きや活動のイメージなどを共有できるオープンな場、例えば協定企業の方々との交流会などが定期的にあると、今後の参画のハードルがかなり下がるのではないかと感じました。

日本では多くの厄災が発生しています。でもそこに、未来に向けた人の想いや願いがある以上、人の手で必ず何かを成しえることができる。私自身そう信じています。個人の力は小さくても、企業の協力があれば大きな力になります。その一歩を、この活動で一緒に進んでいただけたら幸いです。