MIYAGI Green Coast Project|みやぎグリーンコーストプロジェクト

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グリーンコーストプロジェクト
協定企業の社会貢献活動

Partner's Report Vol.2

「たまに様子を見に行ってしまうほどに愛着が湧き、癒しをもらっています」セイホク株式会社 生産本部 安全・品質管理部 課長 米倉 晃様

木に携わる企業としての恩返しです

セイホク メビウスの森林(もり)

貢献活動の様子1 貢献活動の様子2

初めての活動に難色を示す方もいたそうですが、実際に参加してからは、「普段の仕事とは違う体験が新鮮」「楽しかった」という声に皆さん変わったそうです。

木に携わる企業、震災で被災した企業として地域に恩返しを

当社は石巻工業港が開かれた1966年に東京都から宮城県石巻市へ生産拠点を構え、建築用途の合板・パーティクルボードなどを生産している木質総合メーカーです。
海岸防災林の再生活動に関わるきっかけは、林業に従事する企業として、また東日本大震災の被災企業として地域に貢献したい、恩返しをしたいという思いからでした。
協定エリアは会社からほど近い東松島市大曲浜の0.28ヘクタール、締結期間は2018 年1月9日~2023年3月31日まで。この5年間の協定はまた更新する予定です。(2023年2月現在)

社内の苗畑 植樹の様子 植樹集合写真

製品の製造過程で発生する“木芯”を、植樹の際に添木として活用。下草刈りの際にはそこにクロマツがある目印としても役立つ、サステナブルなアイデアです。

社内の苗畑で、種から30cmまでに育てたクロマツを植樹

初めての植樹は2018年11月、社員とその家族65名で行いました。松食い虫の被害に強い抵抗性クロマツ1,400本を、1本1本ていねいに植樹。実はその苗、社内の苗畑で種から育てたものなんですよ。その育苗方法や品質管理が高く評価され、翌年の全国山林苗畑品評会では林野庁長官賞を受賞しました。
植樹後は春と秋の年2回、日光を遮断してしまうクズやフジなどのツル性植物の除去や、植栽地内のゴミ拾いを社員総出で行ってきました。そうした保育活動が実を結び、わずか30cmほどだった苗木は現在1m~2mまで成長。社員の間でも話題になったり、私自身たまに様子を見に行ってしまうほどに愛着が湧き、癒しをもらっています。

植栽地の様子1 植栽地の様子2

放置すると、あっという間にクロマツを覆ってしまう雑草やツル性植物。下草刈り後は清々しい光景に戻り、ボランティア活動の大切さを実感します。

合言葉は「地球のどこかで1本の木を植えることから始めよう」

当社では、「セイホク5つの誓い」というコーポレートミッションを掲げています。そのなかの1つ目のミッション、“そうだ!地球環境を保護しよう!”には、「地球のどこかで1本の木を植えることから始めよう」というフレーズがあり、海岸防災林の再生・保全活動はまさにそのものの実践といえます。
余談ですが、当社で丸太を薄く削る工程で残り、最後はチップになる細い“木芯”は、クロマツを植樹する際の添木に活用できるという発見もありました。

セイホク5つの誓い クロマツの苗畑 米倉さんと森林資源部の千葉さん

社内の苗畑部門のスタートと協定を結んだ時期とが重なり、防災林用のクロマツも自分たちで種から育ててみようとなったそう。
その取組を一緒に進めてきた米倉さんと森林資源部の千葉さん。

木の良さや大切さを、地域の子供たちにもっと伝えていきたい

みやぎグリーンコーストプロジェクトが主催するイベントにも参加協力させていただいてます。その他にも、地元の大曲小学校の生徒さんを中心としたメンバーで、当社の工場見学→大曲海岸防災林の見学→地元の飲食店さん提供のSDGsランチ→木工工作体験を行った「みやぎ海岸防災森林づくりイベント」も開催しました。木の良さや木を循環利用する大切さを、いろいろな角度から見て触れてもらう機会となりました。人間も自然の一部であることを忘れてはいけないと改めて感じています。
このように私たちはこの活動から、本当に多くのものを得ています。社員一人ひとりの意識が刺激され、地域や子供たちの未来にも寄与することが、エシカル(地球環境や人間、動物などに配慮した考え方や行動)な社会へ繋がると考えており、とても良い選択をしたと実感しています。

協定エリアのクロマツ 協定エリアのクロマツをバックに集合写真

手間をかけ保育してきた協定エリアのクロマツと、社員の皆さん。撮影当日は、訓練飛行中のブルーインパルスも応援してくれているかのような晴天でした。